2014.08.24インテリアコーディネート

これからのリビングとは?-そもそもリビングって何ですか?-

こんにちは。 リビングデザイナーの大澤と申します。
今回、インテリアの中のリビングにフォーカスして、お話をしていきたいと思います。

そもそも、リビングって何の部屋でしょうか?
寝室は就寝するところ、玄関は家の入口と考えていくと、
改めてリビングって、何をする部屋なのでしょう?

リビングとは、家族が集うところ・寛ぐところと言われますが、
最近ではダイニングルームにお株を奪われつつあります。
「Living]と書きますから、生きるための部屋?
そうなのであれば、ますますダイニングルームのほうが近いかもしれません。

リビングルームの語源は、英国庶民の生活風景に見られるそうです。

人類の歴史をたどると、全てアフリカに行きつく という話を聞いたことがあると思います。
数十年前のアフリカの原野に戻ってみると、太陽の落ちた草原に火が見え、
周りを何人かが囲って座っている。
火の周りには、火だけが作り出せる人のつながりが生まれます。
火に照らされて、空間が生まれ、さらには集落が生まれ、
集落に集まった人々は家族ごとに火を囲んで住まいが出現します。

この、火。

人類が火を家の中に持ち込んだのは、アフリカを出て北に向かい、
寒いヨーロッパに到着してから。
防寒のため、地面を凍結深度以下まで掘り下げ、太い柱と板で屋根を組み、
草・コケ・樹皮・獣皮で覆い、それでも足りなければ土を載せる。
その地面の真ん中で、火を焚く。

イギリスの古い民家には暖炉がなく、がらんとした広い土間の中心に石を敷いて
火を燃やすだけの炉があるそうです。

火が赤々と燃える部屋に集まり、料理をし、食べ、飲み、語らうことから、その空間を
リビングと呼ぶようになったそうです。

高台のテラスの暖炉_[0]-thumb-1000x756-1003

出典:住宅デザイン.com

 

だったらやはり、ダイニングルームと読んだほうがいいのでは?
一家団欒・家族会議・読書・新聞を読む・手紙を書く・・・
全部、ダイニングルームでもできます。

もしリビングダイニングルームを作ると手狭になってしまうようなら、
いっその事ダイニングルームのみにするのもお勧めです。

その場合、テーブルは大きめにし、ダイニングチェアはクッション性のある
座面の大き目の椅子がいいと思います。
ダイニングチェアの座面高さは、38cmくらいの低めがお勧めで、
ダイニングテーブルもテーブルトップが68cmくらいをチョイスするといいでしょう。

arless-d-img

出典:vanilla.com

和英辞典で「居間」を調べると、「sitting room」とあります。
リビングでしかできないこと、それはおそらく「リラックスして座ること」でしょうか。

ということは、リビングは、「いかに座るか」を大切に設計しなければいけません。
現代社会において、一番リビングに長く座っているのは、TVかもしれませんね。
設計の際は、TVも家族の一員として、カウントしてあげたほうがよさそうです。

リラックスして座ることを意識して、リビングを計画してみましょう!

先程のTVは収納家具の中に組み込み、TVを見ない時は隠すと印象がガラリと変わります。
また、照明も大切です。
リラックスや団欒を目的とする部屋なので、夕日や炎の色に近い暖色系で柔らかい光が好ましいでしょう。
1つの照明で全体を明るく照らすより、間接照明やダウンライト、フロアスタンドを採用すると、空間にナチュラルな明暗が出来、 奥行き感が生まれます。
明るさだけでなく、暗さを楽しむことも意識した計画にするといいと思います。
状況時に合わせて明るさを調節できるように、1つ1つのスイッチが入切できるようにしたり、
調光できると便利です。

次回は、「団欒が弾む、新しいリビング」についてお話したいと思います。

インテリアコーディネートの知識を活かせる仕事って?

インテリアコーディネートの仕事といえば、インテリアコーディネーター。
しかしインテリアコーディネーターだけでなく、インテリアデザイナー・店舗デザイナー・家具デザイナーなどなど・・・インテリアコーディネートの知識を活かせるお仕事はたくさんあります。

それぞれどんなお仕事なのか、チェックしてみましょう!

> インテリアコーディネーター・空間デザイナーになるには

> インテリアデザイナーになるには

> 店舗デザイナーになるには

> 家具デザイナーになるには

初心者が学ぶインテリアの学校!
開校以来25年連続インテリアコンテスト受賞の実績!


スペースデザインカレッジは東京・大阪・京都に教室を持つ20歳以上の「大人のためのインテリアデザイン専門の学校」です。

卒業後の就職までも完全サポート!

インテリア業界に興味があるけど諦めていた社会人方にも多く入学いただいています。

資料請求・説明会も無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

インテリアのプロになりたい人必見!スペースデザインカレッジについて詳しくはこちら
The following two tabs change content below.
リビングデザイナー / インテリアデザイナー / 2級建築士 インテリアに関わる業務を専門としています。 大澤律子インテリアデザイン事務所 主宰 ノオト建築設計舎一級建築士事務所