カラーコーディネーター資格を生かせる仕事

インテリアともつながりの深い、色彩に関わる資格の1つにカラーコーディネーター資格があります。
今回は、カラーコーディネーター資格を持っているとどのような仕事に生かせるのかをご紹介します。インテリアのスキルにプラスアルファの要素が欲しいという方はぜひ参考にしてください。

カラーコーディネーター資格とは

カラーコーディネーター資格とは

色に関わる仕事は多岐にわたります。ここでは、さまざまな仕事に役立つカラーコーディネーター資格について、資格内容や資格試験の概要を紹介していきます。

カラーコーディネーターとは

カラーコーディネーターは、色の知識を活かして色彩の配色や提案を行います。その知識やスキルは、色彩環境に関するデザインやコーディネート全般には欠かせないものです。
例えば、ビジネスシーンでは商品開発やデザイン設計、コーディネート業務、商品陳列、企画書の作成にも役立ちます。そして、プライベートなシーンではファッションやインテリアのコーディネート、ハンドメイドにも。
色彩に関する幅広いシーンやさまざまな業界で力を発揮することができるでしょう。

カラーコーディネーターの資格と認定試験について

「カラーコーディネーター検定試験」は東京商工会議所が主催しています。受験者は高校・専門学校生、大学生から、小売業、卸売業、建設業、製造業、サービス業に従事する社会人までさまざまです。
カラーコーディネーター検定試験は、以前は1級・2級・3級の3つに分かれていましたが、現在は「アドバンス」と「スタンダード」の2段階に分かれています。
2021年度の試験は第50回と第51回の2回開催され、平均合格率はアドバンスが63.2%、スタンダードが83.4%でした。

出典:東京商工会議所検定サイト | データ | カラーコーディネーター検定試験®とは | カラーコーディネーター検定試験®

カラーコーディネーターと色彩検定との違い

「色彩検定」も色彩に関する知識を問う資格ですが、こちらは主催団体が異なります。また、色彩検定は主にファッション分野に特化した内容になっており、カラーコーディネーター検定よりも難易度が低いことが特徴です。

カラーコーディネーター資格はさまざまな場面で色合わせのプロに対する強い需要があるため、1級を持っていると責任のある大きな仕事を任せてもらえる可能性も高まります。
資格保有者にはインテリアコーディネーター資格を持っている人も多く、色彩理論を使って室内のイメージをつくり上げる専門家として活躍しています。

カラーコーディネーター資格を生かせる業界

カラーコーディネーター資格を持っているとどのような業界で活躍できるのでしょうか。
ここでは、色の知識と配色テクニックを生かすことができるおすすめの業界をご紹介します。

やっぱり強いインテリア関係の仕事

やっぱり強いインテリア関係の仕事

室内の装飾や家具選びなどのインテリアの仕事をする際には、カラーコーディネーターの知識を生かすことができます。
インテリアの仕事は、一般住宅や商業施設、医療施設と幅が広く、それぞれの場所に合わせた色や光によって、居心地の良い空間をつくることが求められます。
例えば、病院の内装色は来院される方の気持ちにも影響を与えます。待合室は患者さんの心が和む暖色系、診察室は医師がリラックスして診断できるように白色や緑色でまとめるケースがよく見られます。
そして、資格を生かせるおすすめの業界としては、設計事務所、建築事務所、工務店、インテリアショップなどが挙げられるでしょう。

ファッション業界にも活躍の場は多数

色彩の知識と配色テクニックが、ファッション業界で大きな強みとなることは間違いありません。
衣服やメイクのコーディネート提案には色のセンスや知識が欠かせないため、資格保有者であれば、より顧客からの信頼も得ることができるでしょう。さらに、近年では「パーソナルカラー」にも注目が集まっています。似合う色を診断し、その人の個性や魅力を引き出す色の提案や印象づくりにもこの資格が役立つことでしょう。
つまり、カラーコーディネーター資格保有者は、アパレル業界をはじめ化粧品メーカー、販売員、スタイリストなど、多くの職業での活躍が期待されます。

一般企業にも必要とされるカラーコーディネーター

一般企業にも必要とされるカラーコーディネーター

カラーコーディネーターの資格を生かせる仕事は、インテリアやファッション業界に限りません。一般企業の商品開発部やデザイン部門でもカラーコーディネーターが活躍しています。
新商品開発や商品営業戦略時には、商品になぜその色を選択したのかを社内責任者もしくはクライアントに説明する必要が生じますが、色彩理論が頭に入っていれば筋道を立てて説明できるでしょう。

食品メーカーでは、購買意欲をそそる商品のパッケージを考えるカラーコーディネーター資格保有者、電機メーカーでは家電製品に最適な色を考えるカラーコーディネーター資格保有者がいます。

広告会社やウェブデザイン会社は、広告制作や企業や個人から依頼されたウェブサイトの制作を行います。色彩センスや配色テクニックを身につけているカラーコーディネーター資格保有者は、企画・デザインから即戦力となることでしょう。
人を引き付ける広告やウェブサイト作りには、色の持つ知識を正しく理解してセンス良く配色することが求められます。資格を生かすことができるおすすめ業界のひとつです。

専門職として自信を持ってカラープランを提案したいと考える場合、カラーコーディネーター1級を取得していると安心です。

カラーコーディネーターに必要なスキル

ここからは、カラーコーディネーターとして必要とされるスキルについて、知っておくべきポイントを解説していきます。

色に関する知識

店頭ディスプレイや広告、ウェブサイトでは、一瞬で人を引き付ける魅力的なデザインやコーディネートを作り出せるかが重要になります。アクセス数や売り上げアップにつながる色彩の提案を行うため、色に関する知識は必ず必要となるでしょう。

ヒアリング&提案力

ビジネスシーンでは、クライアントの要望をベースに、最適な提案・説明をすることが求められます。そのため、クライアントとのミーティングで多くの情報を引き出すコミュニケーション能力とヒアリング力が重要なカギとなります。
そして、クライアントの要望をベースに最適でより魅力を引き出すプランの提示、さらに、その魅力を伝える高い提案力が必要になるでしょう。

業界知識

必要になるのは色彩の知識だけではありません。希望する業界での活躍を目指すのなら、経営知識やインテリア知識、ファッション知識など、その業界で必要となる知識も身につけておく必要があります。

インテリア業界でカラーコーディネーター資格を取得するメリット

どのような配色にするかによってインテリアの印象は大きく左右されます。そこで、インテリア業界ではカラーコーディネーター資格がどのように役立つのか、そして取得するメリットとは何かをご紹介します。

色に関する専門知識が身に付く

カラーコーディネーター資格試験では、色の性質・特性、色彩の知識、色の与える効果を生かす配色テクニックなどについて問題が出されます。資格取得を目指すにあたり、色に関する専門知識と実践的なスキルが身に付くため、インテリア業界におけるコーディネート業務で役立つことでしょう。

空間プロデュースに応用できる

インテリア業界ではかかせないコーディネート業務ですが、レイアウトや家具選びのセンスはもちろんのこと、配色センスはさらに重要となります。色知識・センスが身につくことでインテリアの配置やプロデュースにおいてより最適な提案をすることができます。
資格取得によって、クライアントが理想とする空間をより魅力的にカラーコーディネートすることができるでしょう。

スキルアップになる

色に関する専門知識と配色テクニックを高めることができるため、資格取得は自身のスキルアップにもつながります。
特にインテリア業界での活躍を目指す場合には、他のインテリア関連資格と合わせ持つことでキャリアアップにもつながるおすすめ資格のひとつです。

おわりに

インテリアコーディネーターやインテリアプランナーの有資格者は、カラーコーディネーター資格を取得することで就職をさらに有利なものにすることができます。インテリアのプランをより魅力的で説得力のあるものにするためには、色彩の知識は重要です。
また、ご紹介したように、カラーコーディネーターの資格はインテリアの仕事はもちろん、一般企業でも需要があります。大変かもしれませんが、カラーコーディネーター検定試験のアドバンスクラスを取得しておくと色彩のプロとしても一目置かれる存在になれるでしょう。

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