職種、肩書き、それぞれの違い

インテリアコーディネーター、インテリアデザイナー、ショップデザイナー…様々な呼び名がある空間デザインの業界ですが、何が違うのでしょうか。解説をします。

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターとは、社団法人インテリア産業協会が行っている、資格試験の名称です。
よくインテリアコーディネーターと言う職業が存在すると思われがちですが、それは資格の名称であり、厳密には仕事内容ではありません。
床壁天井の仕上げ材、家具や水廻設備、照明器具などの商品を選択するだけでなく、間取りを考えたりオリジナルの家具をデザインすることもあります。
家具屋さんで販売の仕事をしているインテリアコーディネーター、インテリア関連の本を執筆しているインテリアコーディネーターもいます。
インテリアコーディネーターだからこの仕事をする、といった決まりはありません。

インテリアプランナーも同様に資格の名称であり、仕事内容ではありません。
建物の設計に建築士の資格が必要なのに対し、インテリア空間のデザインに関しては、インテリアコーディネーターなどの資格は必要なく、極端に言えば全くの初心者の方でも、デザインすることが可能です。勿論図面の読み書きやその他の技術的な能力は必要になりますので、初心者では仕事になりませんが。

インテリアコーディネーター

建築士

一般的にはこの肩書が最も有名で、聞いた事があると思います。この肩書を持つには国家試験の建築士試験に合格しなければなりません。 建築物の設計を行い、自身の名前で役所に申請するためには、建築士の資格が必要になります。
ただし、無資格で建物の設計をしたものを有資格者にチェックをしてもらい、その有資格者の名前で役所に申請することは可能です。
無資格でも知識や技術があれば建物の設計はできる。ただし自身で申請はできないので、代理の建築士にお願いをする、ということになります。
就職先の社長は建築士の資格を持っている、入社時に社員は無資格という場合も多々ありますが、建築設計の仕事を主軸にしたいのであれば、働きながら建築士の資格にチャレンジする方が良いかと思います。

その他の肩書き

上記の2つ以外にもまだまだ沢山の肩書きや資格が存在します。
ですが、資格の名称は単なる呼び名にしかすぎません。建築士でも壁紙やカーテンの提案をする場合もありますから、インテリアコーディネーターではないけれどもインテリアコーディネートの業務はする、ということです。
空間デザイナーになりたい、インテリアデザイナーになりたいと言い分けたところで、実はその2つの仕事内容に明確な差はありません。
これら多くの肩書きがこの業界の中身をややこしくしている原因ではないでしょうか?
実はとっても単純で、どの肩書きの仕事も良い空間を作るという事に変わりはないのです。

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